オリーブ賛歌/いねむり猫
道に小さな星型の花が降り積もって
オリーブの白い花が開花したことにやっと気付いた
道行く人々は、夏
明るいグリーンの実が、しなやかな枝でゆれはじめてから
オリーブに目を向ける
銀緑の細いオリーブの葉は、心地良い木陰を作って
強い5月の光から根本の小さな花たちを守っている
深まる秋
塩漬けにしたブラックオリーブの風味は
ワインを求めて舌を彷徨
オリーブの豊かな樹形は
そのまま欧州の空に続いている
乾燥した異国の風土に生まれたこの木は
しなり曲がった枝を自在に伸ばし
互いを押しのけあう獰猛さも持つ
だから人が時々刈り込んでやる必要があるのだ
それでも5月のオリーブは それだけで完璧な絵になる
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