履歴書/
構造
生きたことについて
様様な言い訳を用意するときに
奴らは言ってみろと嘲笑う
おれはにらみつけながらどれだけの大音響で
耳をつぶしてやろうかと画策する
嫌悪と失望という共通項で互いに団結して
なにか交情が生まれないだろうか、と期待した瞬間に
槌がふりおろされる
空白になりきったときに
破滅的な値踏みあいは終わる
あわせ鏡のように廊下を
延々と誰かが通り過ぎ
だれかがこちらにくるとき
皆、何の資格もなく世界をみつめ
行く先は春だな、と言いながら嘲笑う
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