世界の終わりに流れる詩(うた)/アマル・シャタカ
 
壊れた蛇口から君の悲しみは流れ消えてゆく
もう輝かない電灯は心の闇を照らして
一人残された君に
世界は崩れ落ちながら優しく思い出させる 
愛する人がいたことを

大地は裂け地鳴りが歌う 
君が愛した人と過ごした日々を

壊れたオルゴールが君の懺悔を虚空に奏でて

涙枯れ果てた君の瞳から叫びが零れ落ちるとき 
君は見るだろう
叫びに濡れた大地から芽吹く生命の樹を
そして君は聴くだろう
消えゆく魂の音色に合わせて
生命の樹が詠う詩(うた)を

気づいたのなら遅すぎることはない 
愛するもの達よ
愛は生じもせず滅しもしない
君が愛を渇望するなら
この生命の樹のように
世界が終わりを迎えるときでさえ芽吹くのだ
だからこそ世界に始まりも終わりもない
思い出してごらん 
君に触れた人のぬくもりを
からめた指を 
君の心が震えた日々を
君は一人ではないのだよ
愛は終わらないのだよと

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