願い/蒼木りん
 
あなたという人を考察する

それは
この1年半の
無駄な作業だ
無駄ではなかったと思い込みたいのか
振る舞いで何か言おうとしている

現在の私は
あなた以外にも
解ってしまったことは
いくつかあるけれど
セックスは衝動的になった

あなたとあなた以外と
ニーズを合わせようとしてしまうのは
私がまだ
単純なせいのだろう
必要ない過ぎたことは望まない

望めない弱さのまま
沈黙の拘束
夜も昼も高速エンドロール
躊躇で頭痛
萎む上半身のゴム風船

突き抜ける強さは
破滅を映す
感情に負けた怒りは
見るに耐えない
軽蔑され軽蔑する

「あなたという人は

     実に人間らしい」

最後に
そう実感するセックスをしたい
私は機械の身体を貰いたいと願う
脳の情報は
提供する


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