午後 p.1/
ロカニクス
電車を降りると
点字ブロックが
花野に埋もれていた
あなたはここにある花の名を
一つとしてしらない
見えることもない
それでもその眼は
厳かなほどに瞬きをするから
見えているものを見ている
ホームの白線は小川だった
覗き込めば
白い魚が列を成している
音で分かったのだろう
あなたが白線を見つめ微笑んだ
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