ぷるーとちゃん/オオカミ
でしまってください
詰め込む咽喉の奥の奥に色褪せてゆくキネマ
今日のタイトルは「幸福なファーストフード!」だ
めいおうせい
と こたえたわたしを茶化して
いじわるそうなホストが
ぷるーとちゃんこんばんわんわん
とか言った
うそ
あのひと、
ほんとうはやさしかったかもしれない
ここは痛いくらいキラキラしていて
なにもかも捨てたい気分になる
詩をかくことも 歌をうたうことも
ピアッシングするみたいに ただそれだけ。とおもった。
駅のホームにたつと、ここも意外と寒いのだということに気付く
空より高くみえる天井を黒く塗りつぶして
向かいのホームは地平線
そうしてゆっくりと
ゆっくりと はなれていく
わたしは
めいおうせい
いますこし泣くけど
すぐめをあけるから
睫がおもい
これがやさしさとかだったらいい
つぎにめをあけたときには
このくそ寒いホームでばかみたいに凛々しく電車を待とう
だれもなまえなんてしらなくていい
わたしは 帰るのだから
戻る 編 削 Point(3)