箱庭の少年/ユキムラ
矢理にでも貴方を抱き寄せた。
壊れるくらいに強く抱き締めたんだよ?
そしたらきっと、一つになれると信じていた。
貴方の総てが手に入ると・・・
悪いのはボクじゃない。
ボクはただ、貴方が、貴方の事がスキダッタだけさ。
そう、ココロからアイシテイタンダヨ?
それなのに貴方は・・・。
ねぇ、どうしてさ?何故貴方はボクの前から突然滅(き)えてしまったの?
分からない。ワカラナイ・・・。
貴方を力強く抱いたあの瞬間(とき) 、何かが軋む音がしたけれど・・・
あれは何だった?
あのナニカは何だった?
その整った瞳(め)で、口唇(くち)で、綺麗な表情(かお) でボクを視テヨ。
早くボクの傍へ来て。
もう一度・・・悲痛に歪ませてあげるカラ・・・。
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