震音/
ポッケ
爆音で
歌詞もわからない曲を聴く
触れるものすべてから遮断され
脳みそだけがただよう
圧倒的な浮上
大気と私がかきまじる
地球の自転を体感する
羊水の中では
体中が聴いていたのだ
母親のたてる
破裂しそうな心音を
世界が鳴らす
生命の雑音を
震動の音、を
つかの間
もう与えられることのない力に
触れていられるような気がして
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