私ではない『私』/
狗の骨
『私』はどこに存在する
視覚を占領しているのはどの私
聴覚、嗅覚、味覚、触覚
どれも、この『私』にはない
でも、『私』には心があった
『私』に五感がないように
他の私には、心がないのだろう
そしてそれは
なんて可哀そうなんだろう
『私』が『私』でよかったと
そう思えた このひと時に安らぎがあった
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