「ひかりの信号」/ソティロ
「ひかりの信号」
ぼくは星にいた
ひとりぼっちで
裏側には、うちがあって、
温かい家族は居て
それは幸福なことだと思うけど
何故だか
ぼくはひとり
たぶん
ほんとうは誰もがひとりだということを
それをきちんとわかるだけに必要な愛情を
ぼくは両親にもらっていたのだと思う
だから
ぼくはそんなもんだと思っていた
それは失望でもあった
でも基本的にはやっぱり幸せだった
ぼくはよくそらを見た
地平線の向こう側、の
まっくら宇宙
日ごとにかわる星の配置
ただ静かに
それを見つめているのがすきだった
そんなこどもだった
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