グリーンピースミートゲティ/カンチェルスキス
 
乗って、尾崎豊を歌うこともある。何の効果もない。また期待もしてない。まるでおれは誰も乗らない地下鉄のトンネルを延々と掘ってるかのようだった。けれども、ここにこうやって、机の上にヨガのポーズで座って、オカリナのことを考えてる自分が不思議だ。きっと田中健はケーナのことをおれと同じように考えてるんだろう。それも考えてみれば不思議なことだ。おれはグリーンピースミートゲティを早々に平らげ、体育館の倉庫のマットの匂いがするヘアブラシの開発についていくつか案を練る。何層狙いだ。そこらへんをもっと突き詰めて考える必要があるが、胃に詰め込んだグリーンピースが逆流してきて、「おナス」と連呼する団地妻とのラヴストリングスの日々を思い出し、おれは恥ずかしくなった。「おナス」なんて死んでも言えるもんか。



 





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