鳥かご/
ぽえむ君
玄関の扉を開けると
君がいた
僕の姿に驚いて
まっすぐに電線へ
驚いたのは
僕の方だったというのに
さげずむような視線で
僕を見ていた
まるで僕が
劣った動物のようだ
そんなことはない
君よりも立派な家に住んで
おいしいものはいつでも食べられる
こんな気持ちをぶつけても
君はまた翼をはためかせて
遠くの空へと飛んでいった
そこには
自由という広さがあった
振り向いた自分の家が
鳥かごのように見えた
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