神の子供が生まれた時/はじめ
に神の教えを説こう』と伝えた
動物達は神様の精霊が編んだ純白の絹を身に纏って赤ん坊が向かった先にある緑の豊富な丘へ静かに音も立てずに行き(すでに感激のあまり涙を流す者達がいっぱいいた) 植物達は全神経をその丘の方角へ体を向けた その大陸は命の重みで沈みそうだった 赤ん坊は両手を広げて深海のような蒼い目で全生命を見据えて こう述べた
『神の子である私を祝福してくれてありがとう。私達はこの地球上で皆で共存して生きているかけがえのない命です。争いや憎しみ合うのを止めて、皆で平和な世界にしましょう。そして、私達の生みの親である神に祈りを捧げましょう…』
世界中の生物達は湧き上がった そして新たな地球上での神の誕生を願い 平和を信じて盛大な催しがなされた 動物達も植物達も心を解放して 地球の未来を輝かしいものにすると決めた 赤ん坊はにっこりと笑って陽が昇る地平線の彼方をじっと見ていた
戻る 編 削 Point(2)