貧血の酸素/ぽえむ君
酸素は息苦しくなった
どうも心地よく自分が循環していない
もともと組織とか社会というものに
馴染めるような体質ではなかった
求められるものに求められる分だけ
与えているだけで十分だった
それが今や必要以上に要求され
疲れを感じるようになった
自分はもっと自然に生きたい
いつからこうなってしまったのだろう
酸素は過去を振り返った
科学という言葉が頭の中をよぎった
自分に自然らしさを失っていたのは
この言葉を知ったときかもしれない
この頃から健全さがなくなり
貧血の状態が続くようになった
酸素はそれよりも前の自分を思い出した
酸素は胸が苦しくなった
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