先端は求めよ/渦巻二三五
蔓の先はしがみつくあてをもとめている
ひょろひょろと風にあおられるのも策略
つるりぬるりと小鉢の中を逃げ回る里芋を
こどもの箸が突き刺す
突き刺すのだ!
もとめるかたちはとがっている
切実さに細ってゆく
その先はもとめずにいられない
ついにはヒトの卵子さえぷつりと
突き刺してしまった!
欲深く細りながら生きねばならない
細るほどにたくらみはとがり
その先をひょろひょろとあおられて
細々と暮らしています
と言いながら
ぎりぎりと押されながら
ネジの先は自分のおさまる穴をこしらえ
沈みゆく船の舳先は天をさす
二〇〇一年一二月五日 @nifty 現代詩フォーラム
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