光の日/
松本 涼
朝をはじめる太陽は
まるで線香花火のようで
小さく揺れるその玉は
何も迷わず空へ空へ
紫に寝惚けた水平線を
橙に燃やしながら昇っていく
やがて膨らみ色を変え
放つ光は僕を丸ごと眩ませる
そして生まれたばかりの光の道は海を滑り
真っ直ぐに僕まで伸びてくる
言葉を持たない確かな強さ
幾億の輝きが時の波に瞬く
見つめ続けることは
出来なくても
今日のはじまりは
目を閉じても眩しい
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