式日。/紅魚
風が酷く騒がしくて、
見透かされたことに震える迷い星みたいですね、
胸が。
さらさらと、
触れた場所からさらさらと透過しながら、
やさしい粒子になって
零れてゆくこと出来るでしょうか。
そこらじゅうに満ちた春に守られるみたいな、
やわらかなやわらかな、朝。
はしゃぐ冬の生き物のやさしい声になぜられて、
飽和した雲と張り合ってるなんて、
きづかないでいてくださいね。
溶け出したからだが、
酷くやわらかな流動性の何かになって
どこまでも伸びてゆくようで、
もうそれがうれしくて、うれしくて、
結局は、
どうしようもなく笑ってしまいますから。
でたらめの足
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