エンターテナー/影山影司
「本や漫画、雑誌なんて所詮只の紙っぺらなんですよ。小説だったら、只の記号の羅列。写真や漫画だったら、ただのインクのシミ。そんなもの、普通に扱ったところで面白いわけがない。熟成させたり、環境を整えたり、人と思い出を共有したり、そういう事をしないと本なんてちっとも面白くない」
先日ビール片手に知人とこういう話をしたんだけど、実際どうだろう。
誰だって大福を食うときは熱々のお茶が欲しいと思うし、お茶が有った方が旨く感じるだろ? 映画を見るときは恋人や友人と一緒に見た方が面白いかもしれないし、ポップコーンとコーラ片手にパンフを眺めてから見た方が面白いときもある。
そういう
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