午後の公園/村木正成
 
午後のゆるやかな
時間の流れる公園で
片隅のベンチにもたれつつ
ふと洩らしたため息が
小さな小さな船になり
砂場を蒼い海として
航海に出る

僕の小さな小さな船は
とても壊れやすくできていて
小さな小さな砂場でさえも
一周する間に沈んでく

午後のゆるやかな
時間の流れる公園で
片隅のベンチにもたれつつ
ふと洩らしたため息に
小さな小さな砂場が
満たされていく

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