怖がり/山中 烏流
上辺だけの友情が
まかり通るこの場所で
鼻歌を歌い続けている
窓は全開のまま
人々は未だに
その存在に気付かない
中庭では
明日を夢見るティーンエイジャーが
つまらなそうに
空を見上げている
その空から
明日が来るんだよ、と
言ったって彼等は
信じないんだろう
きっとそうだ
(勝手な妄想、だけれど)
音楽室では
適当に見つけた夢に意味付けをして
ギターを掻き鳴らし
ありふれた歌を歌う
ティーンエイジャーがいる
ねぇ、ちょっとそこの君
ラブソングしか歌えないのかい
愛にしか生きれないのかい
そ
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