僕は青色が好き 、目眩。/箱犬
青色はあの日見た夕焼け前の空の色
くすぐったい君の前髪はいつの間にか輝いて
僕の心にひどく青色の斜線を引いてしまった
ゆるがない気持ち
たゆたう心音
平行線は絶え間なく伸び続き
時間という概念から開放される
アナタは誰がすきなの?
当たり前のように聞いた君の横顔が辛くて
あんまり辛くて笑顔になった僕
何故僕の誘いについてきたのか君は
まだ青みの残る素顔を夏の終わりの風に
そう無防備にさらされながら
確かにそこに君はいた
青色はあの時の君の曲線を覆っていたワンピースの色
大人びた笑顔自体に計算も何も
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)