僕は青色が好き 、目眩。/箱犬
 
青色はあの日見た夕焼け前の空の色

くすぐったい君の前髪はいつの間にか輝いて

僕の心にひどく青色の斜線を引いてしまった

ゆるがない気持ち

たゆたう心音

平行線は絶え間なく伸び続き

時間という概念から開放される



アナタは誰がすきなの?

当たり前のように聞いた君の横顔が辛くて

あんまり辛くて笑顔になった僕

何故僕の誘いについてきたのか君は

まだ青みの残る素顔を夏の終わりの風に

そう無防備にさらされながら

確かにそこに君はいた


青色はあの時の君の曲線を覆っていたワンピースの色

大人びた笑顔自体に計算も何も
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