「めそめそさん」/ソティロ
「めそめそさん」
ある朝目が覚めると
隣に知らない女の子が寝ていた
くびが細くて大きい目をしている
名前はめそめそさんというらしい
それからぼくはめそめそさんと暮らしている
めそめそさんと居るとたいそう疲れる
始終ネガティブなことばかりしゃべるし
そのうえぼくのそばを片時も離れようとしない
ただし友達と遊ぶときはついて来ない
だけど帰りに駅につくと
わざわざ迎えに来てくれている
めそめそさんと居るとお金をたくさんつかう
買い物に行くと必要ないものを次々かごに入れる
値札は基本見ない
ごはんを食べに行くときはわざわざ値の張る店を選ぶ
そこで
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