立派に生きてはいないけれど/ぽえむ君
「一人前」という人が
どんな人なのか
今でもわからないけれど
多分自分はそうではないだろう
世の中からすれば
自分はきっと
立派には生きていないだろう
お金になるようなことに
とても不器用で
どこかいつも損をしているような
そんな日々を繰り返して
人生の半分くらいが過ぎている
何もかもが中途半端な生き様は
社会から相手にはされない
人生に冷たい風が吹く
立派に生きてはいないけれど
お金にならなかった思い出は
わずかばかりの心の中に
大切にしまってある
そこだけが妙に温かい
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