独白1/相良ゆう
もしかするとその方が早く収まるのかもしれないけれど
怒りや憤りが恨みや憎しみに変わってしまうのが怖い
人を恨むこと、憎むことほど 簡単なものは無いと
私は思い込んでいるんです
私は人の執着する心が怖い
囚われの心が怖い
でも私たちが生きるには
何かに囚われて 何かに執着して
何かを犠牲にして 何かを生み出すということしか
ないのかもしれない
自分はすごい我侭なのに人の我侭を許せないのは
きっと自然なことなんだと、最近は思うようになりました
だからこそ人間は 動物とは違って
不自然にもそれを許そうとするのだと 思うようになったのです
そんな自分でつくった矛盾に 苦しめられているのです
戻る 編 削 Point(0)