傷跡/ロリータ℃。
 


薄暗いオレンジ色の照明の下
グラスについた水滴のように
あなたの瞳は涼しげだった
私はそれに見惚れながら
琥珀色の甘い酒を飲んでいた
恥を知らぬ赤子のような無邪気さで。


長い指がなめらかに太股を滑り
私の吐息は露となって
あなたの瞳をさらに濡らす


どうにでもしてという言葉は
どうでもいいと同義語だった
愛されるために愛したかったわけではないのに
どうしてだか孤独だった
閉じ込められた兎みたいに


長い指は
私の首をなぞればいいのに
そしてそのまま締め上げて
深く暗い闇の底に
私を閉じ込めてしまえばいいのに


そんな願望を私は
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