春。/鯨 勇魚
かぜ。が、
なみ。を、
いちばん。
(ちいさくしたから)
しんとう。
(するようなやさしさで)
つつまれ。
(きょうめいするのは)
はる。が、
(うまれたから)
果実と
百合の
馨りが
甘く
混ざり合う
その空間は
ヴィオラの
曇れ日から
さしこんだ
光りの
幅であり
二分の一の
片割れに
期限は
柑橘色の
夕日と
お互い
知らないふりを
していました
おちるまでが
春と心が知るなら
泣きじゃくる
雨降りあめふり
飴 ならいいのだけれど
僕が見つめた世界
海鳴りのコンフィチュール
ペリエ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)