The soft feather story ?/優羽
が、
それでも信じたかった。
他人に愛されたかったのだ。
言われたとおり、林檎を取りにいった。
木を見つけ、林檎を手にしたまでは良かった。
戻ろうとすると枝に引っかかって動けなくなってしまった。
みんなが集まってきた。指をさして笑われた。
助けてくれるモノは誰もいなかった。
それでもその天使は泣かなかった。
そのとき、大きな風がふいた。
背中に激痛がはしった。
枝から体が離れ、飛ぼうとしたがそのまま落ちた。
片手に林檎はしっかり握っていた。
仲間にしてくれるといった天使が近づいてきた。
手を差し伸べられた。
ついに目から雫が零れ落ちた。
しかし黒い羽の天使が手をとろうとした瞬間、
その天使は林檎を奪い取った。
そして、「仲間になんかしてやらねーよ。」と一言いい、
笑いながら黒い羽の天使を地球へ突き落とした。
そこには涙の雫と黒い片羽だけが残っていた。
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