親から子へ/ぽえむ君
農夫だった祖父は
ある日
自分の土地に
油田があることを見つけ
大金持ちになった
父は働く必要がなくなり
暇さえあれば
世界を飛び回り
グローバル
という言葉が口癖になった
世界の出来事を
その国のお土産と一緒に
いつも話をしてくれた
空から見る地上は
とても美しいという
息子の僕は
広い土地を買って
この国にふさわしい穀物を
育てている
朝から夜までずっと働き
土とともに生きている
たまに畑の上で
飛行機の音がすると
父を思い出す
地上から見る空は
とても美しい
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