誕生日過ぎて/折釘
 
恋人に 戻って祝う 受話器越し

嵩む文 覚えた文字も 褪せぬまま

愛の名で 伝えられない 夜もある

その顔を 見知らぬ人に 重ね抱く

一年の 長さが知れる 人の生

祝杯は 独り肌ほど 温めたて



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