鳥籠/
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鳥篭に入れられた鳥は
再び大空を飛ぶ事を夢見る
借り物の安全や平穏よりも
自由な世界に憧れる
だけどいつしかち志を失い
逃げ出すことを諦めてしまう
果てしなく広がる空を見つめては
力を無くした声で鳴く
籠の中で生まれた鳥は
そこに広がる空を知らない
借り物の安全や平穏の中で
翼は退化してしまう
もしも籠から解き放たれても
空を飛ぶ力は残されていない
無限に広がる可能性や未来を
自由と呼ぶ事さえ知らない
鳥に籠は必要ない
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