僕は神様/はじめ
? 自殺
気がつくと僕は校舎の屋上にぼんやりと立ちすくんでいた。どうしてかは分からないが無意識のうちに酸化が進んでひどく錆び付いた柵を乗り越え、今もまだ長い年月をかけて自然界の力によってチョコレート色の塗料を剥がされ続けている、屋根の端へと降りてしまったらしい。
着地した直後足元を見ると、右靴の紐がばらっと解けているのに気がついた。この新品の靴は今日始めて学校に履いてきた、俗に言う?おNEW?で、最近若者達の間で流行っている人気のスニーカーだ。通気性が抜群によく、なおかつデザインやメーカーロゴが近未来的でオシャレだ、というのがこの靴のうたい文句らし
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