闘争への序曲/黒猫館館長
 
上げられる。

そしてそよ風のように新しい時代を戦うであろう子どもたちの笑い声が、
このほのくらい部屋に運ばれてくる。

子どもたちよ。
戦いの裡に青春を送るであろう子どもたちよ。
わたしの屍を超えてゆけ。 

たとえ一度は敗れようと、
再び、否、何度でも立ち上がり、
この世の果てまでも、
転戦に転戦を重ね、
あの黒い法衣を着た司祭たちと戦え。

できる。
おまえたちならできるだろう。
必ず。


そして夜が来た。
旅立ちの朝は早い。
わたしにとっての最後の闘いを闘うため
、わたしは明日の朝、出立する。

さらば、わが友。 

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