埋葬/
美月朱恋
刺激の強い匂いが
僕の鼻をつく
その匂いは
(あの時僕が)
生まれた時の姿で
僕の心をつく
その痛みは
(君に与えた、あの)
掘り返した
匂いと痛みは
僕をしっかり掴み
すっかり包み
僕を
(あの時と同じように)
振り返って見た
過去と記憶を
しっかりと
ゆっくりと
僕に流れている
(確かに僕が)
もう一度
埋める
(気付かれないように)
もう一度
染める
(汚れた手はまるで)
確かに僕が
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