生滅流転/朱雀
 
水も狭(せ)に 現当眺め 花筏(はないかだ)

       往く時さえも ただほひろかに




わくらばに 行き逢ふ道も 音連れも 

       散り透く花の 影にうつろひ




風戯(そば)へ 思い染めたる 海棠の 

      鴇色(ときいろ)揺るぐ ぬばたまの夜
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