ハレルヤ トレイン/黒い鴉
その列車に乗る人は
とうに生きる意味など
なくしていた
意外にも混んでる車内
空いてる席が見当たらない
・
物静かな車内で
誰かがつぶやいた
『ハレルヤ』
おい 今誰が言ったんだ?
やっと見つけた怒りのはけ口さ
みんな目の色変わっちまった
・
もしも神様がいるならば
どうして俺を助けてくれない?
もしも神様がいるならば
まず殺すべきはそいつだろ
・
救いを求めて列車に乗っても
何も信じれないから
何も変わらない
やがて着く終点には
希望はかけらも残っちゃいない
・
景色は少しずつ白銀に染まり
夕闇の中でキラキラ輝く
『きれいだな』って思った時
一体 何に
感謝すればいいんだろう?
終点は真っ白な世界
一体 誰が創った世界?
・
うんざりするような人混みの中
誰もがつぶやき始める
『ハレルヤ』
おい そんなのでいいのかよ
この世界の前では
誰でもちっぽけさ
みんなあっさりと変わっちまった
・
世界は広いんだね
思ってるより ずっと
自分しか信じないなんて
無謀もいいとこだってことさ
戻る 編 削 Point(1)