プシユヒヨ・アナリユーゼ/はじめ
今日は君が診察に来る日だ
医者である僕が患者なんかに恋していていいのだろうか?
神様は恋愛は自由だ と教えてくれたので いいとしよう
君と僕とは年齢が50も離れている
君から見れば僕はお爺さんなのだが
僕から見れば君は小さな翼の無い天使そのものだ
君は16歳で 昔から付き合っていた若者が病気で死んだせいで精神的なダメージを受け この病院にかかるようになった
本当ならもうあのくらいの症状に収まったのなら(それまでヒステリーが酷かったのでこの病院で隔離していたのだ)汽車を乗り継いでこの街へわざわざ診察を受けに来なくても 君の住んでいる村の病院で十分なのだが 僕が一方的に君
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