La muerte del Angel/Utakata
 


肩に
親指の長さほどの白い翼が生えた
痛みもないままに裂けた腕の付け根の皮膚から
いたいけな宿木のように真っ白な
細い翼が咲いた

ともだちのはなし
ビルの切れ目に見えた曇り空から
白い羽根が降るのを見た友達の話

(はじめのうちは
 誰かが白い紙屑でも撒いているのかと思ったのだそうだ
 コンクリートの壁から浮きあがった染みのようなそれは
 とても羽根には見えなかったのだそうだ)

無関心を貼り付けた顔の中から
たまたま上を向いたその子の姿を見つけたように
羽根は、あるいは羽根のようなものは
思わず伸ばした手の上に音もなく乗る

掌に収まるほどの小さ
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