呼吸/
 
井に
ぼんやりと影が浮かんで
静寂の中
私は彼等に話しかける

返事はいつも 聞き取れないまま
私が先に眠ってしまう




私が抱いた感情は
私を作り息をしている
それを確かめようとして
或いは伝えようとして
数えきれない言葉が生まれる

私の言葉は言葉にすぎず
表すものは影にすぎない

それでも

そこから生まれる感情が
夜明けの窓を叩くから
私は言葉をまた紡ぎだす

夜の数だけ積み重なった
拙い答えの その一つとして

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