時雨れる少女/
こしごえ
変わりようのない 視線が
ひっそりと虚空をつらぬいている
そうであっても
すがたは、かわりつづける
くうちゅうでただよっているかとおもえば
ちじょうをながれるときもある
しょうじょのなみだにきづけるでしょうか
(しずかにふるえる
うごかぬことり
てのひらで
えいえんのねむりについた)
さぁーっと
しずまりゆく雨のゆきさきの
花ともる黒髪をあらう
少女はふるふると水面下から
(時とともにあるの)
波紋ものこさず
空へのぼりゆく羽音をきいた
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