「 春からぼくは、 」/PULL.
 

各支部からの毎日の情報が、
すべて送られている。
それを副総統が精査し分析し、
綿密に計画を練り上げた後、
ぼくたちに指令が下る。

副総統の指令はいつも的確で、
一切の無駄というものがない。






七。



「副総統は家でもベッドでも、
 ああなのだ。
 いつも指令する。
 しかもだ。
 一切の無駄がない。
 脇の下の贅肉もない。
 わしは彼女のそういうところに惚れて、
 世界征服を企んだのだよ。
 
 それで、
 わしと副総統とのなれそめは、
 もう話したかのぅ〜?。
 わしと付き合う前、
 あの女にはもう付き合ってる男
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