ぼくの明日への道/壺内モモ子
 
「明日へと向かって、前へと歩こう」
って、きみがいうから、
ぼくもついていくことにした。

きみは
ずんずんずんずん進んでいって
だんだん見えなくなっていった。
きみとぼくは
はぐれてしまった。

ぼくは
通りすがりのおばさんと会話したり
めずらしい花を見つけて写真に収めたり
ベンチに座って休憩したり
ときどき、歩いた道を引き返したり
そんな風にフラフラ歩いているから、なかなか前に進まない。

気がついたら、夜になって
僕の頭上には、たくさんの星が輝いていた。
あまりにもきれいで
朝がくるまで
ずっとずっと眺めていた。
今日
見たこと、感じたこと

[次のページ]
戻る   Point(2)