青空で出張/水町綜助
 
楽しいのか

いま

楽しい

いま

楽しいとき

うん

楽しい

楽しいよ!

と言って楽しがる
ような楽しさがふと晩ご飯の後なんかにあって
またはそれは昼ご飯の後であってもよくて
つまるところどうでも良くて
とにかくコレはなんてうまいカツ丼セットなのかなんて新宿の食堂で歓喜しながら啜り込んだ蕎麦といっしょに走り出した中央自動車道出張みちゆきは

暗灰色に若めの歯ぎしりにも似た青を流し流し流しつづけてとにかく流して
走り出した山梨までその都留市までいそがなければいかんのだ
と、言ったのは俺ではなく
ホームラン禿がダブルのスーツをほころばせなが
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