フレーヴァー7/
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懐かしさによく似た
熱の宿り木へと指を触れ
深く紛れてから
未知を濡らしたあの坂道
軽いめまいを覚えた
駆け巡るシアンの旋律で
車輪に絡みつく霧の何かに
そして不意に交じりあう
焔で解かれた、影の陰りに
青空に抱かれたまま
消え去ろうとしている
その不確かな確か
輪郭を持たない
問いかけのスプールを
柔らかい袖だけが
ゆっくりと撫でていた
接近する暗い彗星が
やがては、私を掠っていく
かつて、誰かがいた場所へ
それは眩しい鏡の世界だわ
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