デイズ/船田 仰
沈黙の雪をふみしめて
おしゃべりな日々をあるこう
ポケットにしまった色んなかたちを
そのときどきで見せてあげる
ぽんと弾けた、
紙ふぶきをのっけた空の向こうで
いまごろ君は泣いているかな
あたらしい香水のかおり
仔猫みたいに
三歩うしろから泣きわめく
いまごろのぼくは
もっとも速い乗り物にのって
そしてそこから曲線をいくつも漂わせて
1gを思い知る
甘い食事をとって
よってしまった
たたかっていると言ったって
止めてほしいんだろう?
きみを盗みみた雨降りの月曜日は
まだまだ
稚拙なネオンをふりまくだけ
もっとも身近な車輪にのっかって
歩いた日々をいくつも
いくつもいくつも
返してしまうんだ
今更きみのほうへ
押しやった、1gの沈黙、
極彩色の古着屋から
今日にもどってきては
ああやっぱり
よってしまったと、おもうから
もう少し
目をほそめた夜の
その生命線を切ってしまおう
並べることが散らかすことになる
ぼくは日々にとびのってゆく
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