よあけ/山中 烏流
 
鈍く 深く
光り出す、碧に
そっと手を伸ばして
触れる

小鳥たちが歌う
「ねぇ、今日は」
もちろん
これは想像の範囲内
なのだけれど


まだ
あの白は

寝ぼけている
らしい


そろそろ
待ちわびた時は
心をノックして
私を
迎えに来る

柔らかく歌う
風と空を抱いて
歩き出す

まだ、夢の中


もうすぐ
あの白が

起きてしまう
から



そして

また
朝が、来る。
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