小説・疑惑のぽえむ君 (複数人説)/ぽえむ君
 
「ぽえむ君は一人ではない!」
「えっ、マジでっ!」
「だってだよ、毎日二作とか三作を書き続けて、かれこれもう、
一年以上が経っているんだよ。」
「いやいや、根性があるからなんじゃないの?」
「そうだけどさ、でも複数いるような気がするんだよ。」
「作品を見ていくとさ、古典だの、数学だの、七五調だの、現代詩っぽいの
と、あの知識と形式の広さが一人ぽくないじゃん…。」
「まあねぇ…。」
「しかもその回転が速すぎないか?」
「朝に七五調の定型みたいのを出したかと思うと、夜には全く違う
形式で出してくるよ。」
「単に溜め込んでいたとかさぁ。」
「でも、ぽえむ君には過去作は一つもない
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