蛍石/
ダーザイン
ああ今日も夜がふけていくよ
風がびょうびょう吹いて
トタン屋根に映る雲がごうごう流れて
乗りそこなった月の船は地平線の向こうです
星のない空は
なんだかとっても寂しくって
電信柱を伝わって
風に吹かれてふうらふうら
街外れの麦畑まで歩いたら
も少し歩いたら
あなたに会えるような気がしたのです
ぶつぶつ呟く街灯の下で
光る石を拾った晩のお話です
戻る
編
削
Point
(13)