独り遊び/
柴田柴助
『独り遊び』
静かな海を眺める
何一つ言わず
誰に声をかけることもなく
静かな海で
静かに独りぼっちになる
波は小さくちょこちょこ押し寄せ
僕の心はそのように静かで
ずっと心の底にある何かに似ている
鳥が一羽まぎれ込み
静かな海に ぱしゃりと
小さな波を 立てる
僕と鳥は
互いに静かに独りぼっち
独り遊びは
海の外を歩くこと
それは
僕ら人間の義務とか権利ではなく
自由という
独り遊びなのである
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