らぶれた/影山影司
面に顔が浮かびそれは全て俺の顔で
皆が皆、一様に悲鳴を上げる。
「ヒィ」ヒィ」「ヒイヒィ」「「ヒヒヒィ」ヒィィィん」イヒィ「イィィィィヒヒヒ」「ヒッヒヒヒヒ」
「ィヒッヒィィィヒヒヒヒ」」イヒヒヒヒヒイヒヒイヒィッヒヒ」」「ヒイイイヒッヒッヒッヒヒヒ「「
悲鳴を上げる。
「うわッ」「うぁぁ」「っぁあああ」「あっあぁぁうぁっ」「ああぅぇあっああ「「えぁぅぉぇあ」
悲鳴を上げる
「気持ち悪い」「気持ち悪い」「気持ち悪い」「きもちわるい」
「きもちわるいきもちわるいわるいきもちいるわちもきわるいきもちきもちちもいるわきちるわいきつるいもちき」
悲鳴が枯れた。
瞬間、世界が暗転し、俺は穴に吸い込まれた。
刹那、穴は塞がる。
蓋をされた穴の中に囚われた。
やがて壁は収縮をはじめ、俺は肉の壁に挟まれ溶け込み、キリコの中に四散した。
今ではそれも、悪くないかと思っている。
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