らぶれた/影山影司
衝動をキリコに与えた。衝き動かされる度、キリコは、漏れ出すように吐息を吐く。「おいで」呻きながら、キリコが、両腕を俺の首に回す。しがみつくように悶え、ぺろりと唇を舐めた。ヴァンパイアが血を吸うように、唇に吸い付かれた。色素の薄い唇が、俺の唇を挟み、その間をぬるぬるとした舌が這う。
まるで心を撫でるように、キスされた。
「で、出そう」
唇を引き剥がし、藻掻いた。高まる欲求に、堪えられない。
「何を出したイ?」
「何処に出しタイ?」
「ドウヤッテ出シタイ??」
このま、ま……と呻いて一際強く突き上げた。だくだくと流れ込む感覚が、脳髄を震わす。「んふっ。ふゥ」だくだくとしたリズムに合
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